普段から相談できる環境づくりが必要

中井 英明氏

<中井 英明・プロフィール>
1959年生まれ、有限会社遠藤青汁 代表取締役。愛媛県中小企業家同友会 伊予・松前支部会員。

 

1990年に入会。塾会社で勤務していた際に青汁販売に関わる。「健康」をテーマに事業を展開。生青汁の販売を進めながら本社2階を健康スタジオとして活用。地域の健康にも目を向けています。

―入会のきっかけ

1989年、遠藤青汁という会社が立ち上がりました。私は前職が旅行会社で、その後、進級スクールという塾で働いていました。進級スクールが異業種展開をするということになり、健康事業部として遠藤青汁松山販社ができ、宅配事業がスタートしました。

 

当時進級スクールの社長が既に会員であり、遠藤青汁ができて翌年に立ち上げ人として会員に入会しました。経営者としてというより健康事業部の運営のためのヒントや、つながりづくりをするために入会したというのがきっかけです。

―同友会での学び、経営に生きていること

入会から20年間は経営者ではなく、一従業員として同友会に参加していました。2010年に、立ち上げから関わっているということで事業を引き継ぎました。

 

経営者としての体験や経験はここ5年の間のことで、今まさに体験中なのですが、社員として入会しているときから、赤字にしてはいけない、利益を上げなくてはいけない。というのは同じだと思っています。また、労働環境の整備や社員の意思疎通等、同友会での例会に参加し、グループ討論で経営者の方々と話をした内容は社員へ伝える言葉として引用させていただいたりしていました。

 

社員として参加しているときも代表の代わりとして参加していることもあったので帰って報告するためにも真面目に参加して学んでいたことが生きていると思いますし、現在も経営者としての基礎、姿勢等、同友会で学んだと思っています。

―失敗や成功

以前は大街道に店舗を出していました。店舗が出ている間は注目もしていただき、成功していたかなと思うのですが、テナントさんの都合で辞めざるを得なくなりました。辞めたあと、2回別の場所で出店しましたがどちらも撤退しています。一つは道後温泉の近くです。温泉の後に牛乳のような感覚で青汁飲まないかなと思っていたのですが全く売れませんでした。観光に来ていてわざわざ青汁飲もうという人はいないということだと思います。つまりニーズに合っていなかったのだと思います。道後温泉は3か月で撤退しました。

 

もう一つの店舗も声掛けをいただいて出店したのですが、安易に出店したこともあり、結果が出ず、すぐに撤退してしまいました。その後、出店には慎重に、準備をしっかり進めてからにしています。

 

成功として挙げるなら、愛媛県内5大学のインターンシップに参加していて、大学生の受入で社員教育に役立っていることです。インターンシップは同友会を通して参加させていただいて、社員教育という点でかなり有効になっていると思います。人に教えるということは自分が理解していないとできないと思いますし、社員の動きが目に見えて良くなっています。インターンシップは今までに7回していて、毎回のインターンシップでは、学生に新人社員が学生に教えるような仕組みを確立していて、学生よりも社員にとってプラスになっています。

―同友会への期待

本音で語れる仲間を見つけること、つくることが大切なことだと思っています。上辺では話していてもなかなか本音で話せることは少ないと思います。経営者は本当は人に相談せずに一人で解決したいと思っていると思います。本音で語れる人がいないとただ集まっているだけでは難しいこともあると思います。

 

普段から相談できる環境づくりをすることが必要になってくるのかなと思います。それができるのが他団体よりも同友会だと思います。会員同士がつながること、連携することを更に進めてほしいです。同友会の会員増強は会員という1ページを増やすこと。ページが増えてつながっていく人が増えていくことを同友会が進めてほしいと思います。

インタビュアー・文責:伊井 達哉(愛媛同友会 事務局員)

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