同友会ニュース

2021年1月22日

2021.1.22 松山市立南中学校でキャリア教育授業を行いました!


▲(株)薄墨羊羹の皆様。生徒からお礼の言葉がありました。
経営者・社員の多くの皆さまに授業に登壇していただきました。

 2021年1月22日(金)松山市立南中学校2年生の授業にて、愛媛同友会の会員企業によるキャリア教育講師派遣授業を行いました。これは長年、愛媛同友会が職場体験実習等のキャリア教育の経験を重ね、2012年に同友会が松山市教育委員会と包括協定を締結して市内小中学校で行っている共同事業です。

 今回は7社14名の方にご登壇・参加して頂きました。ご多用中にもかかわらず、未来ある地域の子どもたちへ素晴らしい授業を行っていただき、誠にありがとうございました。

 もしご興味、関心のある企業がありましたら、愛媛同友会事務局までお問い合わせください。

 

<登壇された7社の皆さま(スタッフ含む)>

・有限会社さくら 代表取締役 櫻田 直也 氏(障がい者、児童福祉サービス)

・有限会社モンド 代表取締役 中道 昇 氏(水産加工・卸)

https://mondo-ehime.com

・ソニー生命保険株式会社 髙橋 大輔 氏(生命保険営業)ほか社員1名

・株式会社エルパティオ 代表取締役 川﨑 暁子 氏(保育園・フェミニンケア事業)ほか社員4名

https://www.aroma-elpatio.com/

・有限会社遠藤青汁 和田 瑛 氏(青汁関連商品販売・開発)

http://www.aoshiru.co.jp/

・株式会社薄墨羊羹 代表取締役 中野 恵太 氏(和菓子製造・販売)ほか社員2名

http://www.usuzumi.co.jp/

・えひめ住販 代表取締役 滝口 貴士 氏(不動産販売、リフォーム等)ほか社員1名

https://ehime-estate-navi.com/
 

 

<有限会社さくら 代表取締役 櫻田 直也 氏(障がい者、児童福祉サービス)>

 当社は相談支援事業、障がい児タイムケア、放課後等デイサービスの三本柱。よりよく子どもを育てられる計画を立て、リズム遊び・体操教室・工作教室・音楽教室・集団活動などで子どもの生活能力向上の訓練をしており、それらの様子を動画で分かりやすく説明して頂きました。障害のある子どもに接するこの仕事で一番大切なことは、「子どもの変化に気づけること」、子どもが成長し「できる」ようになったことに気づき、ほめられることが大事だと話します。

 「仕事の原動力は子どもたちの笑顔です」「仕事はとても楽しくやれていて、つらいと思ったことは一度もない」と話す櫻田さん。今回は授業のために社員アンケートの協力もして頂きました。①仕事を選んだ理由の共通点は「子どもが好き」だから。なかには高校生のバイトの子が「保育に関心が出た」と勉強して保育士になり、就職は(有)さくらが「一番楽しそうだったから」と当社で働いているとのエピソード紹介もありました。②仕事のやりがいは、子どもが「出来るようになったこと」、成長を実感できた時、子どもの笑顔だと言います。③逆につらかったことは、「子どもが言っていることを分かってあげられないとき」だそうです。

 子どもに寄り添う素敵な仕事を話してくれました。
 

 

<有限会社モンド 代表取締役 中道 昇 氏(水産加工・卸)>

 中道さんは水産加工・卸業。まずは加工卸のお仕事を板書しながら説明したほか、日本の企業のうち99.7%が中小企業であり「多くの人が中小企業で働いているのが世の中だ」、「よい会社は大企業だけではない。中小企業にもたくさんある」と話します。

  経営理念を大事に企業の永続的発展をめざす中小企業家同友会で学んできた中道さん。現在の夢を社員さんと共に「会社をつぶさない」=「永続」させ発展させる夢を語りました。中道さんは会社を創業する以前、ご自身の夢を実現させ声優になったことも話し、「夢は変わってもいい」と話します。その代わり、新しい夢のために「これまでの夢のためにやってきた経験を活かすこと」、「新しい今の夢を持ち続けることが大事」と話します。

 仕事探しには、他人と比べるのではなくて「自分が持っている大事にしていること=価値」に照らして、得意・不得意であるか、またそれから好き・嫌いかを考えていってはどうかと、具体的にアドバイスしました。



<ソニー生命保険株式会社 髙橋 大輔 氏(生命保険営業)>

 髙橋さんは営業の仕事として、お客様の声を“聴く”こと、“傾聴”が大事であることを話しました。体験的活動として、伝える難しさについて理解を深めるためのゲームも行いました。ゲームの内容は、ペーパーに書かれたもの(図面)を、生徒2人がそれぞれ「伝える側」と「聞く側」に分かれ、うまく「伝える」、聞く側がペーパーを見ずによく「聞く」ことで書きあげるものです。生徒たちは二手に分かれて熱心に話し合い、授業は大変な盛り上がりになりました。

(下記写真を参照)
 

 

<株式会社エルパティオ 代表取締役 川﨑 暁子 氏(保育園・フェミニンケア事業)>

 当社は保育園とフェミニン事業を行っています。創業者の川崎さんは、結婚と出産を機に大変苦労した経験をきっかけに女性と子育てママの「あったらいいな」の困りごとを解決する事業を起こしています。当日はエルパティオ保育園の保育士の社員さんからお話があり、終始楽しそうに話す和やかな流れでした。

 社会には思い通りにいかない、不便・不満・不足・など「不」と感じてしまう困りごとは多く、少しでも「あってよかった!」に変えていけることができると嬉しいことだとお仕事のやりがいを話します。今回の授業も何かの縁につながることがある。しんどいと思う「マイナスもプラスにどう転じられるか」が大きな力になると語りました。
 

 川﨑さんからは生徒たちに、

「今やりたいことがなくても大丈夫」。

「ヒントやチャンスはみんなの周りにある」

「チャンスをつかむためにアンテナを!」

そのために感性を磨いて、絶対に「学ぶことをやめないで!」と語りました。

生徒からの感想には「将来をまだ考えていなくて不安だったけど、少し安心しました」。今回の話を生かして「勉強していきたい」と話されました。

授業でのお話は川崎さんのブログにも書かれていますので、ぜひご覧ください。

https://ameblo.jp/elpatio/entry-12651974201.html
 

 

<有限会社遠藤青汁 和田 瑛 氏(青汁関連商品販売・開発)>

 今回は中井英明会員の娘さんの和田瑛(わだ・あき)さんが登壇。まずは青汁と事業紹介です。いま新型コロナ感染で注目を集める免疫力。本来身体が持っている免疫力を上げる効果があるとされる青汁です。原材料のケールはキャベツの原種で、栄養バランスの良さから「野菜の王様」と言われています。緑黄色野菜は1日350g接種が必要とされますが、野菜不足の現代人には心身ともに健康になるために青汁はおすすめだと言います。

 お仕事の紹介では、大事にしていることとして「報告・連絡・相談」や失敗を成長の糧に「ピンチをチャンスにする」こと、また目的をしっかり持って日々目標を達成できるように努力することで目的につながることなどをお話ししました。また新商品開発には、無農薬で質の良いケールや青葉だけでなく、ハチミツや生姜など健康に良いもの、りんごやゼリーなど美味しいものも合わせながら開発・販売をしています。体験的活動として、子どもたちにも2分間で新メニュー考案のワークショップも行いました。和田さんからは「これだったらお金を出せるなぁ、と思えるものを考えてみてください」と具体的にアドバイスされながら、生徒は熱心に考えていました。
 

 

<株式会社薄墨羊羹 代表取締役 中野 恵太 氏(和菓子製造・販売)>

 薄墨羊羹さんは江戸時代中期創業の老舗和菓子店です。今回は社員の方から商品紹介をして頂き、「和菓子業界全体が盛り上げることが目標だ」と商品開発の思いを語って頂きました。和菓子は昔と比べて子どもになじみがないかもしれませんが、従来になかった新商品開発について餡ファン、三笑はちみつレモン、食べ歩きできるように餡シェイクの飲み物、バレンタイン商品など新しい取り組みが紹介され、生徒には羊羹も実食してもらいました。和菓子には「五感で味わう芸術だ」という言葉があるそうです。味覚・視覚・嗅覚・触覚というと、想像はつきますが、聴覚は「お菓子がもっている物語、これを“聴いて”その物語を想像しながら食べる」ことが本来の和菓子の食べ方だと、中野さんから紹介されました。

 さらに、会社のことを知ってもらうために「あなたは利益を残せる?それとも…」と題して、社長になった気分で売上金や費用などを足し算・引き算で計算する実践的なワークショップも行いました。

 

 

<えひめ住販 代表取締役 滝口 貴士 氏(不動産販売、リフォーム等)>

 滝口さんは「人生は楽しい~働くこととは~」と題して話しました。当社はZEH(Zero Energy House)住宅事業を展開しており、Youtubeで情報発信を積極的に行っています。

滝口さん自身が出演する「ZEHマンタッキー」のCM動画を視聴しました。

https://youtube.com/user/eenavi (えひめ住販youtubeチャンネル)

 
  いまは電気を電力会社から買う時代ですが、ZEH住宅によって、将来すべて自分たちの家で電気をつくる時代が来ると、自社の果たすエネルギーシフトの社会的役割を語ります。また、当社の仕事は住宅事業として、「一生お客様とつながる素晴らしい仕事です」とやりがいについても話します。家は人生でも1回くらいしかない大きな買い物。「えひめ住販さんに頼んでよかった」とお客様に満足をして頂けるありがたい仕事で、いつも試されていると言います。お金だけではなく、感謝される喜びがあることを語りました。

 商品が食べ物であれば試食など味を確かめられますが、住宅建設の契約を結ぶときにはそこにあるものは更地の土地だけしかありません。その意味では、えひめ住販を選んでいただける理由は、“信頼だけ”です。お客様は「90点では選んでくれません。100点の会社を探します」。だからこそ日々常に勉強する必要があり、生徒たちに働くうえで学ぶことの大事さを強調しました。 


文責:愛媛県中小企業家同友会 安丸雄介

▲水産加工のお仕事、業界内で果たす役割を話す中道さん。

 

▲子どもの笑顔が仕事の原動力と話す櫻田さん。

 

▲ロールプレイ(模擬)で営業トークの説明をする高橋さん。(左)

 

▲「伝える」「聞く」ゲームで難しさを理解します。

 

▲感性を磨いて絶対に学びをやめないで!と話す川﨑さん。

 

▲日々の努力で失敗も成長の力にするのが大事と話す和田さん。

 

▲有限会社遠藤青汁の商品です!

 

▲会社の事業紹介、ワークショップをして頂いた中野さん。

 

▲実際に薄墨羊羹の商品を実食してもらいました。

 

▲一生お客様とつながる素晴らしい仕事だと話す滝口さん。

 

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