同友会ニュース

2020年3月31日

会長談話「長期化も想定して緊急に対応しよう」 ~一社もつぶさない! 全会員に声かけを!~


       2020 年 3 月 31 日 中小企業家同友会全国協議会 会長 広浜泰久 
 
会長談話 「長期化も想定して緊急に対応しよう」  ~一社もつぶさない! 全会員に声かけを!~
 
 
1.会員のみなさんへ一人で悩まないで 、早急に経営計画の見直しを
  新型コロナウイルス感染拡大による「コロナショック」が全国に広がり、かつてない経済危機を迎えています。消費増税で悪化していた業績にコロナショックが重なり、どん底に叩き落 された感触を持つ経営者も少なくありません。

会員の皆さん、どのような状態に直面しても一人で悩まないでください。こんな時こそ不安 なことや悩んでいることを仲間に相談しましょう。同友会の先達の知恵・実践に学ぶことが解 決への早道です。事務局に、同友会役員に、ぜひ電話してください。 

東日本大震災や自然災害に直面して奮闘してきた会員は「何もなくなった時こそ、経営者が 覚悟を決める時。社員とともに次に打って出るための『武器』をつくろう」と訴えています。 

今回のショックは、日本で感染が収束しても、世界規模での大きなダメージから長く経済が 低迷することが想定されます。現状をしっかりつかんで、社員と共に単年度の経営計画を見直 し、金融機関にも協力を求めましょう。地域を守れるのは私たち中小企業です。 
この危機的情勢に的確に対応するため、会員のみなさんに以下の行動を呼びかけます。 
 
経営者としてすぐに手を打つべきこと 
  困難な状況を打破する鍵は、まずは経営者として「絶対つぶさない、1人もやめさせない」 と、経営改善に向けて覚悟を決めることです。現状認識を社内で一致させ、必要な情報の収集とすばやい行動、相談する仲間を持つことです。すぐに手を打ちましょう。

① 早急な資手当て
現段階から資金手当てを行うとともに、売上半減からゼロまで想定して 少なくとも 3 カ月先までの損益計算書を作成し、対応を考えましょう。財務体質を強化し、 月次で収支を合わせ、徹底した減量経営に取り組みましょう。

② 危機感の社内共有
危機を乗り切るために、社員と共に経営計画の再構築・見直しと顧客作 りに取り組みましょう。特に販売先を増やす取り組みをすすめましょう。

③ 会員間ネットワークの強化
会員間ネットワークの強化に取り組み、人材、商品・サービス やノウハウ、顧客・取引先情報などを相互に生かす取り組みをすすめましょう。

④ 全社一丸体制
社内で十分協議することでワークシェアも自主的に進められます。「中小企 業における労使関係の見解」を読み返し、いまこそ全社一丸体制づくりに取り組みましょう。

⑤ 勇気を持って相談を
同友会を活用しましょう。一人で悩まず勇気をもって相談してくださ い。まず事務局や支部の役員に一報して下さい。自社を守ることは地域を守ることです。1 社で解決できない問題を共に解決していきましょう。 
 
2.役員・事務局のみなさんへ全会員に声をかけましょう 
   同友会の活動が大幅に制限されてはいますが、電話や情報ツールで会員一人ひとりに声を かけることはできます。コミュニケーションを密にして、1 社も潰さない構えで会員の経営 危機対応に全力で取り組みましょう。

①全会員に電話などで声をかけ、個別企業の現状をつかみ、励ましあいましょう。
②情報ツール(WEB 会議)を積極的に活用し、経営課題や悩みを出し合える機会をつくり、お 互いの知恵を出し合い、解決方向が見いだせる環境づくりをしましょう。
③さまざまな緊急施策が出されています。企業が取り組みやすいように、全ての施策と方法を 分かりやすく広報していきましょう。
④専門家会員(税理士、会計士、弁護士等)の協力も得ながら、会として経営相談に応じられ る体制をつくりましょう。
⑤地域経済・社会を守る取り組みを、自治体や金融機関、他団体にも呼びかけて進めましょう。 
 
 不安や悩みは尽きないと思いますが、経営者として覚悟を決め、絆を深め、共にこの危機を 乗り切りましょう。経営者も社員、家族みなさんも健康管理に一層ご留意ください。
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