同友会ニュース

2014年12月10日

愛媛県中小企業家同友会・提供講座 第10講


▲ご登壇いただいた堀田真奈さん
固定観念が女性の戦力化を妨げている?
 提供講座第10講はNPO法人ワークライフ・コラボ 代表理事の堀田真奈さんにご登壇いただきました。
テーマは「なぜいま、女性活躍推進が必要なのか? ~働きがいと働きやすさは両輪!企業事例のご紹介~」です。
 
NPO法人ワークライフ・コラボの行っている事業の話から堀田さんの学生時代から今に至る経験や選択、そして今後の社会について様々な話をしていただきました。
日常、考えの幅を固定観念で狭めてしまっていないかをみるワークも行い、固定観念を持ってしまっていることに気づく受講生も多くいたようです。
 
大学を卒業後に勤められていた旅行会社で結婚を気に周囲の風向きが変化したそうです。それまでバリバリ働かれていた堀田さん。結婚をしたら仕事を辞めるということに違和感を覚えました。
「女性が結婚・出産しても働けるようにしたい」
その想いから、女性の活躍推進やワークライフバランスの考えにいきついたそうです。
 
「仕事も子育ても頑張ってて偉いね」
「お母さんが働いていたら子どもがかわいそう」
堀田さんはこういった言葉に「なんで?」と疑問を持ちました。
現在、日本や韓国で「M字カーブ」が問題になっています。
M字カーブとは、日本における女性の年齢階級別労働力率をグラフで表したときに描かれるM字型の曲線のことです。出産・育児期にあたる30歳代で就業率が落ち込み、子育てが一段落した後に再就職する人が多いことを反映しています。
 
日本では女性が出産・育児のために仕事を辞めることは当たり前のようになっています。
しかし、世界的に見るとそうではないのです。出産しても仕事を辞めずに働き続ける。朝から晩までずっと仕事ということはできませんが、限られた時間の中で働き、成果を上げます。
 
日本では長時間労働が当たり前で、より長時間働いた方が偉いように思われている文化があります。ですが日本人の労働生産性(就業時間1時間あたりの成果)は先進国の中でかなり低い順位になっています。
『質よりも時間』でしょうか。
『時間よりも質』でしょうか。
「濃い質で多く」と堀田さんは話していました。実際、就業時間が短い社員の方の方がより成果を生んでいることもあるようです。
少子高齢化の影響で2030年問題と呼ばれるものもありますが、女性の活躍が必要ないま、子育ても、仕事も両立させていけるように、本人はもちろん、周囲・社会が変化していく必要があると感じることのできる内容だったと感じています。
未来を担う受講生には将来を考えることのできる良いきっかけになったのではないでしょうか。
 
さて、次回の提供講座第11講は株式会社有高扇山堂の有高智佳代さんにご登壇頂きます。
テーマは「革新の連続こそ、伝統を守り発展させる ~伝統工芸のど真ん中で、水引デザイナーの挑戦~」です。
一般聴講も可能ですので是非足を運んでみてください。
 
文責:伊井 達哉(愛媛同友会 事務局員)

▲受講生の様子

 

 

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