同友会ニュース

2017年8月31日

(株)アルティザン(アルファ調剤薬局)へ事務局から会員訪問しました。


▲アルファ調剤薬局済生会前 http://alfa-ph.jp
“ローカル・ファースト”で「地域で一番愛される薬局」を目指しています。
  株式会社アルティザンは201410月に創業。翌年1月に調剤薬局のアルファ調剤を本格的に事業開始しました。松山市の三番町と横河原に同時に2店舗開設し、昨年の201611月には今治市内に3店舗目、20172月に済生会松山病院前に開設して現在4店舗を経営しています。医薬分業が比較的進んでいなかった愛媛県内で、その進展が見えてきた昨今において、戦略的に出店を進めてきました。

 代表取締役の瀬尾元太さんは徳島の大学を卒業後、薬剤師として愛媛県内で病院を勤務し、3年前に独立開業しました。もともとご両親は愛媛県・西条で居酒屋を営んでいて、ご自身も小学生の時からカウンターでお手伝いしていたそうです。小さなころから「何でも自分でやりたくなる性格」になったことが、独立までした背景ではないかと笑顔で話します。薬剤師になったのは、たまたま学校で化学や生物が好きだったのがきっかけだとか。

アルファ調剤では地域の調剤薬局として機能を果たし、処方全体の70%以上はジェネリック医薬品です。一方で特徴は、お客さんとして心療内科の患者層が多いことであり、患者さんへの決め細やかな丁寧な対応や通常の内科などのお薬よりも扱いに注意が必要など、社内スタッフもこれらに対応した経験や実務経験を蓄積しています。また、薬局業界のトピックスの一つである在宅分野は、アルファ調剤では対応可能ですが本格的にはマンパワーが必要で、さらに人材採用を進めて会社組織を強くする必要があるといいます。

業界の経営環境については、「薬価が下がり続けている状況で、好転していくと思っている業界の方はいないのでは?」と話し、最近話題の高額薬剤も取り扱う中で仕入れ値との利幅は少なく、決して大きなプラスとはいえないと分析しています。

薬価改定は国が決めるなど一般的に言う価格決定権はなく、病院やクリニックの門前薬局として各医療機関の処方内容で扱う商品に影響を受けます。しかしながら、商品開発に時間をかけず販売に注力できて価格競争に巻き込まれないと捉え直せば、業界の特長を活かして社員教育で人を育てることに力を入れることができると語ります。社員は薬剤師も含めて30代の若手が中心であり、社員教育と育成は課題だと話しつつも、弱点だからこそ何でもポジティブにやっていける面白い課題だと話します。仕事をやめない会社づくりに努め、年間120日以上の公休を設けており、処遇は地域相場の1.1倍を目指しています。

こうした実践を目指す瀬尾さんの同友会入会のきっかけは、経営理念、経営指針を成文化したかったこと。経営指針成文化の実現のために、今年の経営指針成文化セミナーには絶対に参加しますと固く決意表明。現在の会社の理念は“ローカル・ファースト”なんと!某知事が誕生する以前から掲げ、「地域で一番愛される薬局」を目指しています。

 

愛媛県中小企業家同友会事務局 安丸雄介

▲社員教育に力を入れ、経営指針を確立したいと語る瀬尾さん

 

▲終始和やかにお話しました

 

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