同友会ニュース

2016年2月24日

奈良同友会と滋賀同友会が合同で条例視察のため来県


行政・商工会・大学を交え、東温市と松山市の条例に学ぶ
  2月9日10日の1泊2日の行程で、奈良同友会と滋賀同友会が合同で、中小企業振興基本条例の視察のために13名が来県しました。
 来県の目的は、愛媛同友会の条例運動の特徴である、?3つの「定石」(実態調査、条例、円卓会議などの推進機関)で進めていること、?同友会がプロデュース機能を担っているということ、?「人を生かす経営」の総合実践、?産学官連携のプラットフォーム(基盤機能)の役割を同友会が担っていること、?条例は地域における経営指針であると定義づけていること―について学ぶことです。
 奈良同友会の訪問は2015年9月に続いて2度目。今回は奈良同友会の会員・事務局だけでなく、広陵町役場の職員と広陵町商工会会長、立命館大学教授も同行しました。
 
<第1日目>
 空港に到着後、2日間お世話になる会員のアトラストラベルサービス(株)のバスに乗り込み、東温市へ。東温市産業創出課 課長補佐の山本健吾さん、愛媛同友会東温支部長の藤岡貞雄さんとの懇談を持ちました。
 東温市中小零細企業振興基本条例の制定と運用状況、そして今後の展望について、それぞれの役割と連携に触れながら報告。その中で藤岡さんから、「条例運動を進めていくためには、商工会との連携が必須。今回、広陵町商工会の方が一緒に来られているのは、意義深いです」との発言がありました。
 昼食を挟んで、午後は米田さんが理事長を務めるNPO法人家族支援フォーラムが運営する県庁地下の「ゆるり茶屋夢家」を訪問。米田さんから、「家族支援フォーラムが目指す『ライフサイクル支援』は、元気な地域があってこそ実現できます。そのために条例が必要だということを、私は確信をもって取り組んでいます」との話がありました。
 続いて松山市地域経済課 主査の三好貫太さんと主事の日高正幸さんとの懇談を持ちました。産・学・官・報・金の連携、さらには自治体同士の連携についても報告がありました。愛媛同友会専務理事の鎌田哲雄さんも合流し、「条例を制定して運用していくには、経営指針を確立してPDCAサイクルを回している人、すなわち同友会の会員が関わることが必須です。ぜひ、皆さんが真ん中で関わってください」と激励しました。
 
 懇談終了後は、愛媛同友会の会員・事務局員7名も合流し、愛媛同友会の会員道後のホテル八千代(愛媛同友会会員)に会場を移して懇親会。愛媛食材を使った料理を堪能していただきながら、一人一人が1日目の気づきと学びを報告し、さらに交流を深め合いました。
 
<第2日目>
 まずは伊予郡松前町へ移動して、義農味噌(株)を訪問し、愛媛同友会代表理事の田中正志さんと懇談。田中さんからは「同友会で学び、『えひめの麦味噌文化を伝承・発展させる』という経営理念ができたからこそ、現在の展開ができています。鎌田さんに教えていただいた『社員の声を聞く』ということを大切にして、商品開発に取り組んでいます」との報告がありました。
 その後、松山市へ戻り、カフェ道後の町屋(愛媛同友会会員)での昼食をはさんで、午後からは愛媛大学を訪問。愛媛同友会会員でもあり、松山市中小企業振興円卓会議の座長を務める愛媛大学地域創成研究センター教授の和田寿博さんに愛媛大学ミュージアムを案内いただき、大学が関わる条例についての懇談も行いました。
 
 最後に、郷土料理の五志喜(愛媛同友会会員)で夕食を取りながら、2日間を振り返りました。「本気で条例に取り組んでいる方々の熱のこもった話を直接聞くことができて、勉強になった」「条例は地域における経営指針であるという考え方に納得がいった」といった感想が述べられました。そして、参加された奈良と滋賀の同友会の皆さんは「同友会と行政、商工会、大学が連携して条例運動に取り組む」との決意を胸に、帰路につかれました。

▲山本健吾さん

 

▲藤岡貞雄さん

 

▲米田順哉さん

 

▲「ゆるり茶屋夢家」を訪問し、米田さんとの懇談

 

▲日高正幸さん

 

▲三好貫太さん

 

▲鎌田哲雄さん

 

▲懇親会も盛り上がりました

 

▲義農味噌を訪問し、田中正志さんと懇談

 

▲愛媛大学で和田寿博さんと懇談

 

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